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講師について
REPORT
研修・ビジネススクール開催レポート
2025年度 第6回 Peach Kokorozasi School Plus(PWBS合同開催) 見学会+ワークショップ                    

本日は10月10日(金)に開催された第6回Peach Kokorozasi School Plus , Peach Women’s Business School合同見学会+ワークショップの様子をご紹介します。

Peach Kokorozasi School Plusは、女性管理職を対象とするPeach Women’s Business School Professional と統合し、
イノベーション人材を育成することに加え、多様性や持続可能性など多くの「プラス」を生むプログラムです。

 

今回は、見学会+ワークショップとして「大阪公立大学 中百舌鳥キャンパス」へ訪問させていただき、
「植物工場研究センター」を見学いたしました。

また、講師として大阪公立大学 植物工場研究センター長・特任教授であり、大阪府立大学 名誉教授の北宅善昭先生にご登壇いただき、
「植物工場の社会実装に向けた取り組み」をテーマにご講義いただきました。

 

植物工場研究センターは、「人工光を使って植物を栽培する植物工場」に特化した研究開発施設です。
光や温度などの栽培環境を細かく調整できる技術を活かし、都市部での施設園芸をより高度に進めることで、
食料や環境に関する課題の解決に貢献することを目的としています。

 

前半の研究センターの見学では、3つの施設を訪れ、それぞれの特徴や取り組みについて学ぶことができました。

「要素技術の研究開発施設」では、光や気流などを細かく調整できる栽培環境や、種の植え方に関する技術を見学し、
工場独自の方法で植物が育つしくみを学ぶことができ、新たな発見のある時間となりました。

 

「栽培技術実証研究施設」では、魚が泳ぐ養液を活用した栽培方法(アクアポニックス)について、
事務局の方から丁寧な説明を受けながら、受講生たちは積極的に質問をし、理解を深めていました。

また、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)では、「大阪ヘルスケアパビリオン」前に、
植物工場研究センターの研究成果を活用したアクアポニックス「いのちの湧水(いのちのいずみ)」が設置され、
来場者に向けてその取り組みが紹介されていました。

(上写真出典:大阪ヘルスケアパビリオン公式サイトhttps://2025osaka-pavilion.jp/outdoor/aquaponics/)

 

「大規模量産植物工場の実証研究施設」では、最新技術によって、1日に6600株ものリーフレタスを育てることができる設備を見学しました。
大量のレタスが整然と栽培されている様子はとても印象的で、受講生も興味深く観察していました。

 

 

後半は、北宅先生のご講義とワークショップがありました。

講義では、自然のしくみと調和しながら資源を循環させる農業の大切さや、植物工場の特徴について、
具体的な事例も交えながらわかりやすくご説明いただきました。
また、環境を守りながら人間の活動を持続させていくためにはどうすればよいか、という視点からも、多くの気づきがありました。

さらに、日本で実際に行われている生ごみの資源化事業や、江戸時代の循環型社会のしくみなど、
イメージしやすい事例をご紹介いただいたことで、
受講生にとっても内容を具体的に捉えやすく、より身近に感じながら学ぶことができました。

 

ワークショップでは、「都市での食料生産にサーキュラーエコノミーの考え方を取り入れると、具体的にどのようなことができるか」をテーマに、グループに分かれてディスカッションを行いました。

その後の各グループによる発表では、
「ビル全体を資源循環型施設として活用する」
「小学校などの教育現場からサーキュラーエコノミーの考え方を広めていく」など、さまざまな角度から意見が挙げられました。

それぞれのグループで活発なディスカッションが行われ、多様な視点からの理解につながる場となりました。

今回の見学会とワークショップでは、
最新技術が使われている施設へ訪問させていただき、植物工場での栽培の様子を間近で見ることができました。
受講生にとって、刺激的で学びの多い機会となりました。

 

アンケートでは、

「植物工場を見学したのは初めてで、取り組みや仕組み・設備などを学習・体験できたのは非常に有意義であった。
工場だけではなく研究所という用途もあり、そのために必要な建築設備を知ることができたのは本業にも活かせる知見となった。」

 

「ホモサピエンス時代からの現在に至るまでの進化と犠牲について、化学を通じて講義いただいた内容は非常に面白く、興味を感じました。
工場見学でのサーキュラーエコノミーの取組も分かりやすく、また、グループワークでは、自身の会社以外の職種、役職の方とディスカッションができ、刺激的な時間でした。」

といった意見がありました。

 

次回は、10月16日(木)「変容するライフスタイルとビジネスモデルの破壊・再生」をテーマに行います。

その様子も後日ご紹介いたします。